鳴り物入りで発売されたWinVistaですが、問題点もいろいろ浮き彫りになってきているようです。
問題点を指摘した記事を見つけましたので、紹介します。
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Windows Vistaをめぐりネットにこだまする悲鳴
PCの主役はオーブンソースに移行するか
1月30日にマイクロソフトの新OS「Windows Vista」(以下、Vista)が発売されてから、すでに2カ月半。ネットの各所を眺めると、“いまひとつ”との印象は否めない。「盛り上がりを見せている」とは言えない状況ではないだろうか? PC販売はすでに、Vistaの発売当時の勢いが急速にしぼんでおり「新しいOSが新しい需要を作る」ということは、もはや過去のこととさえ思える。
IT系の出版、ニュースサイトなどで古くから知られるインプレスの「PC Watch」には、「Vista発売2週めに早くも失速」という記事が載っている。Vistaを載せたPCだけではなく、Vistaそのものが当初のメーカーの予想通りには売れていないというこの状況は、実は予想されていたことだった。
まず、Vistaという「新OSらしさ」を表現する機能として「Aero」という機能がある。これがなければVistaではない、とも言える機能だ。半透明のウィンドゥを作ったり、ウィンドウを斜めに「立てかけて」表示するなどの、見た目においてVistaの目玉と言える機能である。しかし、これを利用するには、高度なグラフィック機能を持った「グラフィックチップ」(※)をPCに搭載している必要がある(※「グラフィックチップ」とは、メインのCPUとは別に、画面表示に関する機能をまとめた「表示専用のCPUチップ」のこと。鮮やかですばやい表示や、3次元の表示といった高度な処理を、この「表示専用CPU(GPU:Graphic Processing Unit)」が行うことにより、メインのCPUの仕事を減らし、より高速なデータ処理を可能にするとともに、グラフィック処理も高速化することができる。デスクトップ用の単体の「ボード」は1万2000円前後からある)。
また、Vistaでは、CPUはデータ処理速度の速い最新のもの(ここ1年半ほどに発売されたPCはほぼOKか?)でないと使用に耐える速度が出ないだけではなく、メモリも最低で2GB以上ほしい。これ以下のスペックのPCだと、どこかノロノロした表示になったり、新機能が快適に使えなくなったりする。
実際、記者もこの前、Vistaの入ったノートPCを初めて詳細に触ってみた。メモリは512MBしか搭載されていない。2GBの4分の1である。それでも、とりあえずは動くが、クリックしてからそのソフトが起動するまで速くて数秒かかる(ものによってはは10秒以上かかる)という、大変ノロノロとした動作にがっくり来た。Aero機能は入っていなかったが、それでもこんな感じである。
そして、秋葉原の販売店の店員の方に聞くと「今、Vista搭載のPCで、Aeroまでちゃんと動くような性能と機能を持った製品は1つもありません。買ってから、必ずメモリ増設をするなど、拡張を必要とします」ということだった。しかし、最近よく売れているPCは、拡張の容易なデスクトップではなく、ノートPCだ。ノートPCはもともと、搭載可能なメモリ容量が限られているし、高性能なグラフィックチップを搭載した機種はごくわずかだ。グラフィックチップをより高機能なものに取り換えることもできない。
Vistaの前のWindows XP(以下、XP)では、OSが快適に動くメモリ容量とCPU性能などが一段低いものでも十分だった。そのため、PCを買った状態ですでに「XPが快適に動くハードウエア」になっていた。当然、初心者がおっかなびっくりPCの中を開ける必要がないことが多かった(メーカーでのみメモリの増設を受け付けているところもある)。
つまり、一般的に、XPとは違って、VistaをVistaらしく使うためには、Vista搭載PCを買うだけではだめなのだ。これが、XPに比べてVistaが一番違うところかもしれない。
加えてもう1つ、Vistaには気になる点がある。
これら汎用的に使われ、かつ世界中で広範な人たちに使われるOSには、開発時になんらかの「バックドア(使用者に知らされずにOSに侵入できる仕掛け)」が組み込まれている、という懸念がぬぐいきれないのだ。
Vistaの開発にあたっては、開発元のマイクロソフトのビル・ゲイツ氏が、国防省などの政府機関と協議をしたことを公に認めている。もちろん、その会談の内容や、その会談によってどのような機能がVistaに付加されたかなどの情報は、いっさいVistaの利用者には知らされていない。これも気になるところではある(ちなみに、米国ではこの種の問題をマスコミが取り上げることが多いが、日本のマスコミではほとんど取り上げられていない)。
そのため、最近はマイクロソフトのOSは使わず、Linuxなどの「オープンソースソフトウエア(無料で使え、そのプログラムそのものも公開されているソフト)」を使うところが増えてきた。すでにノルウェー、ブラジル、ベネズエラ、中国、キューバの政府や、オランダのアムステルダム、イギリスのブリストルなどの地方自治体、日本の地方自治体でも、Windowsは使わず、オープンソースのソフトウエアを採用するところが増加しつつある。
今はOSのみならず、表計算などの多くのアプリケーションがオープンソースで供給されおり、価格もWindowsのシステムに比べて非常に安いので、移行はかなり容易になっているという事情も、この変化にひと役かっている。
複雑で大きくなり、外から見ただけでは何が入っているかわからないOSは、まるで添加物がてんこ盛りになった「得体(えたい)の知れない食べ物」のように見えなくもない。Vistaの売れ行き不振は、人々のそういう「得体の知れないもの」への拒否そのものなのかもしれない。
(出典:OhMyNews三田 典玄)